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第36回 信州昆虫学会年次大会・信越昆虫研究会合同大会の案内

信州昆虫学会第36回大会を,令和7年8月30日(土)に信州大学松本キャンパスにて開催いたします.例年は9月の第1週でしたが,諸般の事情により今年度は1週間前倒しての開催となりますこと,ご理解とご容赦賜れますようお願い申し上げます.本大会はオンサイト(対面)とオンラインのハイブリッド形式で開催し,午前中に一般講演,午後に公開シンポジウム(入場無料)を予定しております.なお,一般講演に関しましては,1講演あたり,質疑応答を含めて15分間を予定しております(講演数により持ち時間を調整する可能性があります).また,これまで通り,信越昆虫研究会との合同大会として開催することにあたり,発表プログラム(講演者名や所属,題目)が日本昆虫学会の和文誌『昆蟲ニューシリーズ』に掲載されますので,予めご了承ください.

第36回 信州昆虫学会年次大会・信越昆虫研究会合同大会の会場が決定いたしました

会場:信州大学松本キャンパス(オンラインとのハイブリッド形式)

日時:2025年8月30日(土),9:30開場,10:00大会開始

場所:信州大学理学部棟 1番講義室(オンライン併用)

 

注)例年通り信州大学理学部棟1番教室で開催することが可能となりました.これまでの夏季休業中の理学部棟の工事スケジュールに変更があったためです.しかしながら,今後,工事スケジュールにさらなる変更と,それにともなう教室の変更があるかもしれません.その際には弊会HPでお知らせいたしますので,適宜ご確認いただけますようお願い申し上げます.

 

一般講演対象者:信州昆虫学会会員,信越昆虫研究会会員,または北信越地区(新潟県・長野県・富山県・石川県)に現在または過去に住んでいた,北信越地区などをフィールドとしている,北信越地区のサンプルを使っているなど,本地域にゆかりのある方.オンラインでの発表も対応可能です.

 

一般講演の申し込みと締め切り:令和7年8月22日(オンラインでの発表も可)

下記URLより発表申し込みをした後,200字以下の講演要旨を,

竹中(masakiplayer@gmail.com)まで提出してください

 

発表申込ならびに参加登録用URL

https://forms.gle/hqpzKxH3aNZQTBZe8 

オンライン講演・参加の方には前日に参加URLを配信します.(会場参加は当日会場にお越しいただいても参加できますが,できるだけ事前登録をお願いします)

不明点など,竹中將起(masakiplayer@gmail.com)までお問い合わせください.

信州昆虫学会第36回大会・信越昆虫研究会合同大会要綱

日時:2025(令和7)年8月30日(土) 午前10時開始を予定(午前9時開場予定)

会場:信州大学松本キャンパス 注)(オンサイトとオンラインのハイブリッド形式)

信州大へのアクセスhttps://www.shinshu-u.ac.jp/access/matsumoto/

信州大学のキャンパスマップhttps://www.shinshuu.ac.jp/guidance/guide/matsumoto/#campusmap

<プログラム>

【午前の部】10:00-12:00

一般講演(演題未定)


【午後の部】13:30-17:00
 2025年 信州昆虫学会大会一般公開シンポジウム

 題目:カブ・クワ研究の最前線:最新研究から見える課題と展望
 場所:信州大学 理学部 1番教室

趣旨説明:
カブトムシとクワガタムシは、日本のみならず世界各地で高い人気を誇る昆虫であり、学術的にも多様な視点からの研究が進展している。一方、飼育・販売・放虫といった人為的な影響により、外来種の定着やそれによる在来個体群の遺伝的撹乱やなど、生物多様性の保全に関わる課題も浮かび上がってきている。本シンポジウムでは、こうした「カブ・クワ」研究の最新成果を踏まえ、現在直面している課題や今後の展望について、多角的な観点から議論を深める。本シンポジウムが、昆虫学・保全生物学・分子系統学地理学などの分野を横断する議論の場となり、カブトムシ・クワガタムシに関する今後の研究と保全の方向性を探る一助となることを期待したい。

講演者と講演タイトルならびに要旨:
・細谷 忠嗣(日本大学)「クワガタムシ・カブトムシの外来種問題」
1999年に外国産種の生きたクワガタムシ・カブトムシ類の輸入規制が大幅に緩和されて以来、ペット昆虫として外国産クワガタムシ・カブトムシ類が大量に輸入され続けている。規制緩和の当初から、その流通個体が野外から採集される例が多数見られ、外来種問題の発生が危惧され、環境省を中心に野外に逃さないように啓発活動が続けられてきた。外国産種によって危惧される様々な外来種問題について示し、現在の状況について解説する。

・濱野 友(兵庫県立大学)「日本国内におけるカブトムシの遺伝的撹乱」
ペットとして人気の高いカブトムシは全国で流通・飼育されていることから、逸出による地域集団への遺伝的撹乱が懸念されている。本研究では、全国の野生個体および販売個体を対象に、ゲノム縮約解析手法であるMIG-seqを用いて遺伝構造の違いや都市化との関係について評価した。その結果、販売個体の遺伝構造は野生集団と大きく異なり、分布域を超えた流通実態が明らかとなった。さらに、東日本では都市化が進んだ地域ほど遺伝的多様性が高まる傾向が見られ、人為的移動による遺伝的撹乱が示唆された。

・上木 岳(東京大学・信州大学)「寄主植物から紐解くクワガタムシの分子生物地理学」
ヒメオオクワガタは、幼虫の餌としてブナ枯死木を強く選好する。本講演では、分布域を網羅するサンプリングとゲノムワイドSNPsの解析から明らかになったヒメオオクワガタの地理的な遺伝構造や歴史的な集団動態、および更新世の気候変動にともなう分布変遷を紹介する。これらの結果を基に、ヒメオオクワガタの辿ってきた歴史について寄主樹木であるブナとの関わりにも着目して考察する。

・田中 良尚(伊丹市昆虫館)「希少クワガタムシ類の生息域外保全」
伊丹市昆虫館では、国産大型マルバネクワガタ類5タクサ(3種と2亜種)を生息域外保全の一環として位置づけ、飼育をしている。このうち3タクサ(1種と2亜種)の国内希少種の飼育について、2025年に「希少種保全動植物園等」として環境省より認定された。本講演では、マルバネクワガタ類の生息地における現況、飼育を通して得られた生態に関する知見、そして生息域内で活かすことのできる保全技術の開発事例について紹介する。

司会:上田昇平(大阪公立大学)


なお,2025年信州昆虫学会大会一般公開シンポジウムは入場無料です.

本大会に関する不明点などはご気楽にお尋ねください.


問い合わせ先
竹中將起(masakiplayer@gmail.com)

©2022 The Entomological Society of Shinshu

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